カテゴリ: Python 更新日: 2025/12/07

Pythonのループの効率化とは?リスト内包表記・生成式の活用テクニック

Pythonのループの効率化とは?リスト内包表記・生成式の活用テクニック
Pythonのループの効率化とは?リスト内包表記・生成式の活用テクニック

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「Pythonでたくさんのデータを処理するとき、同じような繰り返しが長くなってしまうんですが、もっと効率よく書く方法はありますか?」

先生

「はい、Pythonには『リスト内包表記(ないほうひょうき)』や『生成式(せいせいしき)』という便利な書き方があります。これを使うと、ループが短くスッキリ書けて、処理も速くなりますよ。」

生徒

「それって初心者でも使えるんですか?何だか難しそうで…」

先生

「もちろんです!わかりやすく丁寧に説明するので、一緒に学んでいきましょう!」

1. Pythonのループ処理とは?

1. Pythonのループ処理とは?
1. Pythonのループ処理とは?

まず、Python(パイソン)では「繰り返し処理」のことをループと呼びます。たとえば、10人の名前を1つずつ表示したいとき、毎回print()を書くのは大変です。

そのため、Pythonではforという命令を使って、繰り返し処理を自動で行えるようになっています。

例として、リストに入っている名前を順番に表示するコードを見てみましょう。


names = ["たかし", "ゆうこ", "さとる"]
for name in names:
    print(name)

たかし
ゆうこ
さとる

このように、forを使うとリストの中身を1つずつ取り出して処理することができます。

2. リスト内包表記とは?

2. リスト内包表記とは?
2. リスト内包表記とは?

リスト内包表記(List Comprehension)とは、リストを作るときに使える短くて便利な書き方です。英語では「comprehension(包括)」という意味があります。

例えば、「1から5までの数を2倍にしたリストを作りたい」とします。通常のfor文を使うとこう書きます。


numbers = []
for i in range(1, 6):
    numbers.append(i * 2)
print(numbers)

[2, 4, 6, 8, 10]

これをリスト内包表記にすると、たった1行で書けます!


numbers = [i * 2 for i in range(1, 6)]
print(numbers)

[2, 4, 6, 8, 10]

書き方のポイントは次のとおりです。

  • [式 for 変数 in 繰り返す対象] の形で書く
  • にはリストの中に入れたい値を書く
  • for以降は通常のループと同じ

3. リスト内包表記に条件をつける方法

3. リスト内包表記に条件をつける方法
3. リスト内包表記に条件をつける方法

リスト内包表記には条件をつけることもできます。「偶数だけを集めたい」などのときに便利です。

例:1から10までの中で、偶数だけを集めたリストを作る


even_numbers = [i for i in range(1, 11) if i % 2 == 0]
print(even_numbers)

[2, 4, 6, 8, 10]

ifの条件が合うときだけ、リストに追加される仕組みです。

4. 生成式(ジェネレータ式)とは?

4. 生成式(ジェネレータ式)とは?
4. 生成式(ジェネレータ式)とは?

生成式(Generator Expression)とは、リスト内包表記と似ていますが、データを一度に全部作らず、必要なときに1つずつ作るという仕組みです。

「メモリの節約」ができるのが特徴です。大量のデータを扱うときに便利です。

リスト内包表記が[ ]なのに対して、生成式は( )で書きます。

例:1から5までの2倍を順番に取り出す


gen = (i * 2 for i in range(1, 6))
for value in gen:
    print(value)

2
4
6
8
10

このように、genは「データを順番に作り出す仕組み(=ジェネレータ)」になります。

5. リスト内包表記と生成式の使い分け方

5. リスト内包表記と生成式の使い分け方
5. リスト内包表記と生成式の使い分け方

どちらも似ていますが、使いどころには違いがあります。

  • リスト内包表記は、結果をすぐにリストとして使いたいときに便利です。
  • 生成式は、結果を1つずつ処理したい、または大量のデータでメモリを節約したいときに使います。

初心者のうちは、まずはリスト内包表記から慣れていくと良いでしょう。

6. 応用例:文字列を扱う内包表記

6. 応用例:文字列を扱う内包表記
6. 応用例:文字列を扱う内包表記

リスト内包表記や生成式は、文字列を加工するときにも使えます。

例:文字列のリストをすべて大文字に変換する


words = ["apple", "banana", "cherry"]
upper_words = [word.upper() for word in words]
print(upper_words)

['APPLE', 'BANANA', 'CHERRY']

.upper()は、英語の小文字を大文字にする関数です。

7. 応用例:数値の変換

7. 応用例:数値の変換
7. 応用例:数値の変換

数値の処理にもリスト内包表記は活躍します。例えば、摂氏(せっし)を華氏(かし)に変換するコードを見てみましょう。

摂氏→華氏の計算式は「摂氏 × 9 ÷ 5 + 32」です。


celsius = [0, 10, 20, 30]
fahrenheit = [temp * 9 / 5 + 32 for temp in celsius]
print(fahrenheit)

[32.0, 50.0, 68.0, 86.0]

まとめ

まとめ
まとめ

Pythonにおけるループ処理を効率化する方法として、リスト内包表記生成式を活用することは非常に有効です。通常のforループに比べて、コードが短くシンプルになるだけでなく、処理速度やメモリの使用効率にも良い影響を与えます。

リスト内包表記では、繰り返し処理を1行で書けるだけでなく、ifを使って条件付きでデータを加工・抽出することもできます。たとえば、偶数だけを取り出す、文字列をすべて大文字に変換するといった処理が非常に直感的に書けるようになります。

一方、生成式はリストを一度に作るのではなく、必要なときに1つずつ値を取り出す「遅延評価」の仕組みを持っています。メモリ使用を抑えたい場合や、非常に大量のデータを扱う場合には特に有効です。

たとえば、次のようなリスト内包表記と生成式の違いを理解しておくと使い分けがしやすくなります。


# リスト内包表記(すぐに全体をリストとして使う)
squares = [x**2 for x in range(1, 6)]
print(squares)  # [1, 4, 9, 16, 25]

# 生成式(1つずつ取り出して使う)
squares_gen = (x**2 for x in range(1, 6))
for val in squares_gen:
    print(val)

文字列処理数値変換のようなよくある用途でも、リスト内包表記は簡潔なコードに大きく貢献します。初心者の方でも少しずつ慣れていくことで、コードが見やすく、メンテナンスもしやすくなります。

また、プログラムを書く際に「この処理はリスト全体がすぐに必要か?それとも順番に処理できればいいか?」という視点で選択すると、よりスマートなPythonコードが書けるようになります。

今回学んだPythonのリスト内包表記生成式は、Pythonらしい書き方の一つです。Pythonの公式ドキュメントや、他の人のコードを読む中でも頻繁に登場するスタイルなので、ぜひ繰り返し使って自然に覚えていきましょう。

先生と生徒の振り返り会話

生徒

「先生、リスト内包表記って最初は難しく感じたけど、使ってみるとすごく便利ですね!」

先生

「そうですね。最初は戸惑うかもしれませんが、短くて読みやすいコードが書けるようになるので、ぜひ活用してくださいね。」

生徒

「生成式も便利そうですが、どういうときに使うのがよいのでしょうか?」

先生

「大量のデータを扱うときなど、すぐにすべての値を使わなくてもよい場合は生成式を使うとメモリの節約になりますよ。」

生徒

「これでPythonのループ処理がかなりスッキリ書けそうです!今日もありがとうございました!」

先生

「こちらこそ、理解が深まってよかったです。どんどん使って、Pythonに慣れていきましょう!」

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