カテゴリ: Python 更新日: 2025/12/12

Pythonのfor文の使い方!リスト・辞書・文字列を繰り返し処理する方法

Pythonのfor文の使い方!リスト・辞書・文字列を繰り返し処理する方法
Pythonのfor文の使い方!リスト・辞書・文字列を繰り返し処理する方法

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生、Pythonで何かを何度も繰り返して処理する方法ってありますか?」

先生

「はい、Pythonにはfor文という繰り返しを簡単に書ける命令があります。例えば、リストや辞書、文字列の中身を順番に取り出して処理するときに使いますよ。」

生徒

「リストや辞書、文字列って何ですか?それぞれどうやって繰り返すんですか?」

先生

「それでは、初心者の方にもわかりやすく、一つずつ説明していきますね!」

1. Pythonのfor文とは?

1. Pythonのfor文とは?
1. Pythonのfor文とは?

Pythonのfor文は「繰り返し処理」を簡単に書ける命令文です。たとえば、「リンゴ、バナナ、オレンジ」というリスト(ものの集まり)を順番に取り出して表示したいときに使います。

「繰り返し」とは、「同じ処理を何度も行うこと」です。これをプログラムで書くとき、わざわざ同じ命令を何回も書くのは大変ですよね?そこでfor文を使うと、一回の書き方で、まとめて何度も処理できます。

2. リスト(list)を繰り返す方法

2. リスト(list)を繰り返す方法
2. リスト(list)を繰り返す方法

リストとは、ものを順番に並べた箱のようなものです。例えば、fruits = ["リンゴ", "バナナ", "オレンジ"]は果物を3つ入れたリストです。

このリストの中身を一つずつ取り出して表示するコードを書いてみましょう。


fruits = ["リンゴ", "バナナ", "オレンジ"]

for fruit in fruits:
    print(fruit)

このコードの意味はこうです:

  • for fruit in fruits: → 「fruitsの中から一つずつfruitという名前で取り出して…」
  • print(fruit) → 「取り出したfruitを画面に表示する」

実行すると、こうなります。


リンゴ
バナナ
オレンジ

3. 文字列(string)を繰り返す方法

3. 文字列(string)を繰り返す方法
3. 文字列(string)を繰り返す方法

文字列とは「文字の並び」のことです。例えば、message = "こんにちは"という文字列があります。

この文字列の中の文字を一文字ずつ取り出して表示してみましょう。


message = "こんにちは"

for char in message:
    print(char)

文字列もリストと同じようにfor文で順番に一文字ずつ取り出せます。実行すると、次のように表示されます。


こ
ん
に
ち
は

4. 辞書(dictionary)を繰り返す方法

4. 辞書(dictionary)を繰り返す方法
4. 辞書(dictionary)を繰り返す方法

辞書は「キー(名前)と値(データ)がセットになった箱」です。例えば、person = {"名前": "太郎", "年齢": 20}は「名前は太郎」「年齢は20歳」という情報を持つ辞書です。

辞書をfor文で繰り返すときは、キー(名前)を順番に取り出すのが基本です。


person = {"名前": "太郎", "年齢": 20}

for key in person:
    print(key)

実行結果はこうなります。


名前
年齢

キーだけでなく、値も同時に取り出したいときは、items()という辞書の特別な命令を使います。


for key, value in person.items():
    print(f"{key}:{value}")

このコードは「キーと値を同時に取り出して表示する」という意味です。実行結果はこちらです。


名前:太郎
年齢:20

5. for文の書き方のポイントと注意点

5. for文の書き方のポイントと注意点
5. for文の書き方のポイントと注意点

for文を書くときに大切なことは、「インデント(字下げ)」です。Pythonでは、forのあとに続く処理を一段下げて書く必要があります。字下げがないとエラーになります。

また、forの後の変数名(上の例ではfruitcharkeyなど)は自分で好きな名前をつけられます。わかりやすい名前をつけるのがおすすめです。

6. for文を使うとどんなことができるの?

6. for文を使うとどんなことができるの?
6. for文を使うとどんなことができるの?

繰り返し処理はプログラミングの中でとてもよく使います。例えば、買い物リストの中の全ての品物を表示したり、ゲームの中で敵キャラクターを順番に処理したりするのに使います。

リストや文字列、辞書を一つずつ取り出すだけでなく、計算したり、条件をチェックしたりと、さまざまな応用ができます。

7. 大切なポイントのおさらい

7. 大切なポイントのおさらい
7. 大切なポイントのおさらい
  • for文は繰り返し処理を書くための便利な方法
  • リスト、文字列、辞書などのデータを一つずつ取り出せる
  • インデント(字下げ)が重要
  • 変数名はわかりやすく、取り出す対象に合わせて名前をつける
  • 辞書はキーだけでなく、items()を使うとキーと値を同時に取り出せる

まとめ

まとめ
まとめ

Pythonのfor文は繰り返し処理の基本中の基本

ここまでの記事では、Pythonのfor文を使って、リスト、文字列、辞書といった 代表的なデータ構造を繰り返し処理する方法を学んできました。 for文はPythonプログラミングにおいて非常に重要な文法であり、 初心者から上級者まで、ほぼすべてのプログラムで使われています。 繰り返し処理を正しく理解できるようになると、 同じ処理を何度も書く必要がなくなり、 コードが短く、読みやすく、管理しやすくなります。

Pythonのfor文の特徴は、「回数を数えて繰り返す」という考え方よりも、 「中に入っている要素を一つずつ取り出して処理する」 という考え方が中心になっている点です。 これはPythonが「読みやすさ」を重視した言語であることの表れでもあります。 リストや文字列、辞書といったデータをそのままfor文に渡すことで、 直感的に繰り返し処理を書くことができます。

リスト・文字列・辞書をfor文で扱う意味

リストをfor文で繰り返すことで、複数のデータを順番に処理できます。 商品一覧、名前のリスト、数値の集まりなど、 実際のアプリケーションではリストは非常によく使われます。 for文を使えば、リストの要素を一つずつ取り出して表示したり、 計算したり、条件分岐と組み合わせて処理を分けたりすることができます。

文字列もfor文で繰り返せる点は、Pythonの大きな特徴です。 文字列は「文字の集まり」として扱われるため、 一文字ずつ処理することが簡単にできます。 文字チェックや、文章の解析、入力内容の検証など、 文字列処理とfor文の組み合わせは非常に多くの場面で役立ちます。

辞書をfor文で扱う場合は、キーと値の関係を理解することが重要です。 辞書は「名前とデータがセットになった構造」なので、 for文とitems()を使うことで、 情報を分かりやすく取り出すことができます。 設定情報、ユーザー情報、集計データなど、 辞書とfor文は実務でも頻繁に登場します。

for文とインデントの重要性

Pythonのfor文を使ううえで、必ず意識しなければならないのがインデントです。 forの行の下に書かれた処理は、必ず字下げを行う必要があります。 このインデントによって、 「どこからどこまでが繰り返し処理なのか」 をPythonは判断しています。 インデントを間違えるとエラーになったり、 意図しない動作になったりするため、 正しい書き方を早い段階で身につけることが大切です。

for文を使った簡単なサンプルプログラム

最後に、for文を使ったシンプルなサンプルプログラムを見てみましょう。 リストの中の数値を順番に取り出して合計を計算する例です。 for文がどのように実用的な処理に使われるのかを確認できます。


numbers = [10, 20, 30, 40, 50]
total = 0

for number in numbers:
    total = total + number

print("合計は", total, "です")

このように、for文を使うことで、 データの数が増えても同じ書き方で対応できます。 繰り返し処理をfor文で書けるようになると、 Pythonでできることの幅が一気に広がります。

先生と生徒の振り返り会話

生徒「for文って、ただ繰り返すだけの命令だと思っていました。」

先生「そう感じる人も多いけど、実はPythonの考え方が詰まっているんだよ。」

生徒「リストや文字列、辞書をそのまま扱えるのが便利ですね。」

先生「その通り。for文を使いこなせると、コードが一気に読みやすくなるよ。」

生徒「インデントも大事だってよく分かりました。」

先生「うん。for文はPython学習の土台だから、何度も書いて慣れていこう。」

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